2006-04-16

18.グリム童話

鈴木晶・講談社現代新書(used)
副題は「メルヘンの深層」。グリム童話が、実はドイツの田舎の老人たちから聞いた昔話を纏めたものではない、とは意外だつた。グリム兄弟の主に弟のはうが元の話に手を入れたり書き換へたりしてゐたこと、いろんな国の昔話や書物からの引用もあるといふ話は、まつたく知らなかつた。「グリム童話集」は新潮文庫で2冊読んだ記憶がある。「カエルの王様」と「ヘンゼルとグレーテル」がお気に入りなのだが、「カエルの王様」はグリム童話集の正式タイトル「子どもと家庭の童話」の一番最初に載つてゐるさうだ。「赤ずきん」や「白雪姫」や「シンデレラ」はもともとはペロー童話、とは知りませんでした。「赤ずきん」の赤いずきんと「シンデレラ」のガラスの靴はペローのアレンジだ、つてのも初耳でした。ペロー童話は、このBlogの最初に書いた気がするが「三銃士」「ああ無情」と一緒に、子ども向けの世界文学全集のうちの1巻(この全集を揃へてゐたわけではなく、この1巻しかなかつた)に入つてゐて読んだ筈だが、中身は覚えてゐない。「赤ずきん」が狼の腹からお婆さんを助け出し、代りに石を詰めるといふストーリーはやつぱり「オオカミと7匹の子ヤギ」だよねえ。あれ?「3匹の子ブタ」だつけ?兎に角、童話つてのは、純粋な口伝ての昔話なんかではなく、いろんな人が手を加へたものだから、似たやうな結末があつたりするわけだ。ふむふむ。

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