2009-04-30

実は矢作俊彦の三島賞受賞作品(なんてことは中身とは一切関係ないけれども)「ららら科學の子」を面白く読み始めてゐたのが180頁くらゐで話がなかなか展開して行かないので2日3日積んどいてるあひだに、Amazonで買つた鈴木孝夫「言葉のちから」文春文庫(204)を読みをへた。ざつと言へば、いま日本は世界のトップ3(アメリカ、EU、日本)の中にゐるのに、歴史的にこれまで他国に追ひつけ追ひ越せでやつて来た(始めは中国、明治からは独仏英、敗戦後はアメリカ)体質がかはらないから、国内外でいろんな問題が起つてゐるのだ、と。アメリカから学ぶための英語なんて方法は国際社会での日本の立場を考へたら、時代錯誤であり、アメリカにはもう学ぶものは何もない、いまは寧ろ日本の良さ、日本的パラダイムを海外へ向けて発信する手段としての英語教育が必要だ、といふやうな話。ほぼその繰り返しで、講演を元にしてゐるから読み易いのはいいが、繰り返しが多いのが堪らん。

2009-04-15

残り40頁、No.56からは一気に読んでしまつた。トマス・ハリス/菊池光訳「羊たちの沈黙」新潮文庫(203・used)。犯人探しが中心ではないから、前作「レッド・ドラゴン」同様に物語の中程で犯人は登場する。そこから追ふ側の主人公たちとの距離がどうちぢまつて行くかで、どんどん盛り上がる。更に今回はレクターの逃亡といふ思つてもゐなかつた展開が入るし、その場面も臨場感がある。これを書くためにどれだけの資料を集め、読み込んだのだらう。そこから実際に人物が動き出すまで、やはり7年といふ年月が必要なのだらうか。クラリス・スターリングがジュディ・フォスターの顔と重なつてしまひ、閉口した。それとアンソニー・ホプキンズはオレの中ではレクター博士ではない。

2009-04-13

愈々、「羊たちの沈黙」が終盤に入つた。残り140頁。レクター博士が逃亡、キャザリンの命は助かるのか。一気に最後まで読みたいんだけど、読み終はりたくない。映画をレンタルで借りて見てゐるんだけど、覚えてないなあ。