2011-11-20

古谷実「シガテラ」1〜6講談社ヤンマガKC(414〜419・used)。「わにとかげぎす」「ヒミズ」と読んで来て、ぜひ読みたいと思つてゐた。それが全巻揃つて棚にあつたら当然買ふよね。デビュー作の「稲中卓球部」も1を読んだけど続きを読む気にはならなかつた。「ヒミズ」──最近映画になつた──のまへに「僕といっしょ」「グリーンヒル」などがあるが、これらもなかなか全巻揃つて並んでゐることはない。で、「シガテラ」。ごく普通の男が奇麗な女の子に好かれるといふ設定は、「わに」もさう。途中、犯罪が絡んで来るところも似てる。最後の南雲さんとの関係がどうしてさうなの?と思つたが、それもまた青春といふものさ、さういふ意味なのかな。因みにシガテラは食中毒の一種(wikipedia)。

2011-11-14

井上夢人「あわせ鏡に飛び込んで」講談社文庫(413・used)。岡嶋二人の作品は好きなので、何冊か読んでる。一人になつてからのものは、どうだつたらう。おなしな二人は図書館で借りて読んだやうな気がする。これには10の短篇があり、現実にはありさうもないが、あつてもをかしくなくて、あつたら怖い話。

2011-11-13

野崎昭弘「詭弁論理学」中公新書(×2)。5年前に再購入したもの。知人に貸して、それきりになつてゐた。一度読んでゐるので再読扱ひ。始めのはうに出て来る3つのパズル。13人を12の部屋に入れる問題、レコードの値引きとお釣りの問題はなんなく解けた。二人の天使にどつちが天国へ行く道か聞く問題はちよつと時間が掛かつたが、ほぼ正解できた。P118〜の年間降水量を土地の広さで計算し直し、人口で割ると日本はけして水が豊富な国ではないといふ結果が出るのは面白い。それとP135でアナトール・フランスの少年少女の話が取り上げられてゐるけれど、すつかり忘れてゐたので、もう一度読み返したくなつた。
業田良家「世直し源さん」1〜3(×2)。寝る前に読んでゐた。買つたときと同じで途中でやめられなくなり、何度か夜更かししてしまつた。記憶では2巻の終りで出て来る尻崎良人がもつと源さんと絡んで邪魔をするやうな気がしてゐたんだけど。兎に角面白かつた。