2009-06-18

「Monster」については、ヨハンとアンナは5歳くらゐでヴォルフ将軍に助けられ、ヨハンは511キンダーハイムに、アンナは別の施設で過ごし、リーベルト夫妻が引き取る1985年まで過ごした、といふことで納得しよう。キリがないから。絵はうまいと思ふし、設定は面白いのだが、まへにも書いたかも知れないが、顔の描写、書き方がいま一つ好きになれない。
それにしても、エヴァはこの物語の中で唯一人間らしい人物だね。気持ち悪い顔になつてるときもあるけど。

2009-06-17

「その後でいろいろあつて2人とも失踪する」のは双子のことで、Dr.テンマは含まない。テンマの年齢もはつきりしないが、1996〜97年に20年近くまへに大学生だつたといふ話(Dr.ギーレンの回想5巻P17)が出るので、1976年頃に20代前半だつたことになる。双子が三匹のカエルの家から出て、──それはバラの屋敷で46人が死ぬ事件の直ぐあとなので、これが1981年頃だ(ヴォルフ将軍が死の床で14巻P130)といふから、1986にリーベルト夫妻の養子になるまでの時系列的な流れと年齢がよく解らない、とまへに書いたが、序でに気づいた点を挙げると、シューバルトの実の息子だと解つたカールは7巻P38〜41で里親と養子縁組?の約束をしてるのに、シューバルトの息子として生活してるが、どうなつてるのか。見落としてるのか、読み落してるのか。さういふことは何度かあつて、例へば、カールの母親もヨハンが殺したの?──カールの母親と一緒に暮らしてたらしいから、さう思ひ込んでゐたが、18巻P226でヨハンとアンナの母親が登場するから違つてた、とか。Dr.テンマが逮捕され(12巻P160)、テンマを助けようとする患者たちの話があつて、同じく12巻P192でジャン・ギャバンに似た顔のDr.シューマンが出て来るのだが、今回の再読で、この挿話がどこだつたか(3巻P131第6章)、この巻=12巻を読んでゐたときには思ひ出せなかつたくらゐたがら、あれこれ言つてることも実は見落としに過ぎないのかも知れない。テンマが好きだといふサンドウィッチの種類がどこかに出てゐて、確かそれがディーターがニナに食べろと勧める場面だつたが、どこだつたか解らない、見つからないなんてこともザラだ。
ところで、グリマーの墓に1954-1998とあつて(18巻P214)、この物語の現在時は1998年だと解り、凡そ3年間のドラマなのだな、と了解するのだが、グリマーは30年まへに14歳、511キンダーハイムに入つたのは7,8歳で1963年だつたと自分の口から言つてる(11巻P152)ことで、微妙に人間関係が覚束なくなるのだ。18巻P117で、ヴィム少年がソファーに寝かされたグリマーの傍らで、本人から聞いた話としてアドルフ・ラインハルトといふ友だちの名前を出す。そのベージの前後でルンゲ警部と争ふロベルトの口から、施設(511キンダーハイム──1985年に施設は焼失)を出た自分のまへにヨハンが現れて、彼は自分があたたかいココアが大好きだつたことを思ひ出させてくれたと語るだが、カレル・ランケ大佐とグリマー、Dr.テンマの三人での話(11巻P152)から、実はロベルトがアドルフ・ラインハルトであり、カレル・ランケ大佐の甥=妹の子どもであらうと推察出来るる。するとロベルトとグリマーはお互ひに記憶があるかどうかは別にしてもほぼ同時期に511キンダーハイムにゐたのではないか。ヨハンはどうやつて、グリマーがやつと思ひ出したやうな、そして本人もそのときに漸く思ひ出したやうなココア好きの嗜好を知り得たのか。偶然か。ヨハンとロベルトは20歳近く年が離れてゐる。いつヨハンが現れのか不明だが。──それよりも、3巻でテンマが出会ふディーターといふ少年を引き取つて育ててゐたハルトマンの家でディーターは511キンダーハイムにゐた子どもたちの写真を見たことがあると言つてる場面があつたのだが、何巻だつたかいまは思ひ出せないが、もしさうなら、グリマーもロベルトもヨハンもディーターは解るのではないか。

2009-06-15

全巻セットで売つてしまふつもりでゐた浦沢直樹の「Monster」(全18巻)をホームズの後で4日くらゐ掛けて一気に読み返した。まだ売らないで手元に置かう。幾つか気になることが出て来て、──それだけ雑に、いい加減に読んでゐるのだらう。やつぱり全体としてスッキリしない。時間の流れが特に呑み込めない。1986年にドイツのデュッセルドルフにある病院でヨハンとアンナ(双子)はDr.テンマに会ふ。それが物語の始まり。が、その後でいろいろあつて2人とも失踪する。そのとき10歳といふことになつてる。といふことは1976年生まれだ。1985年に511キンダーハイムといふ孤児院が焼失。そこにゐたヨハンと、別の地区の孤児院にゐたアンナ=ニナはリーベルト夫妻に引き取られるのだが、後の巻で、この双子の兄妹が1981年に生まれたといふ話が出てくる。それだと5年ズレちやふ。三匹のカエルの看板のある家が火事になつて、そこから2人は逃げて彷徨ひ、そこを救はれ、その後でヨハンは511キンダーハイムに行くのかい?カエルの家の火事がいつなのか、特定出来ない。
9年後の1995年にデュッセルドルフでヨハンとDr.テンマは再会する。その辺りは解る。その先は辿れるのだが、10歳になるまでのことがよく解らない。他にもある。それは明日以降に持ち越し。眠い。

2009-06-10

やつと「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」コナン・ドイル/延原謙訳・新潮文庫(208)を読み終へた。ホントにどこが面白いんだらう。あと短篇集を2冊残すのみ。年内達成を目標に。