2012-03-30
2012-03-19
中町信「飛騨路殺人事件」(×2)。出版社も記入してたけど、再読は要らないね。中町信を読み返したくなつたのは、バリンジャーを読んだから。バリンジャーとの関連は折原一の解説による。なんの解説だつたらう。調べるのが面倒だ。兎に角、ぢやあ、それで中町信の何を読まう、と以前のこのブログ記事を拾ひ読みして、取り敢へず、これを選択。途中である程度思ひ出したけど、犯人は覚えてなかつた。登場人物たちの会話に真犯人探しが振りまはされるのは相変はらずの中町パターン。刑事の発言も素人探偵並みに推測ばかりなのも、いつものことだ。断定的な推理をするから次の殺人が起ると言つてもいい。真犯人のまへに犯人扱ひされる人物のはうが動機として無理がないのでは?このダイイングメッセージは見事だと思ふ。
2012-03-18
ビル・S・バリンジャー/大久保康雄訳「歯と爪」創元推理文庫(447・used)。終りのはうが袋とぢになつてゐて、ここでやめられたら料金をお返しします、と書いてある。これは中古本なのに、袋とぢがそのままで105円だつたから買つたのだが、やめられた人はゐたのである。或はまつたく読まなかつたか。書店で換金できなければ、わざわざ出版社に送る人は少ないだらう。文庫だし。法廷場面と犯人、被害者と思はれる人たちの行動などが交互に書かれ、最後に一つの話になつてゐる。まへに読んだ煙で描いた肖像画もおんなじ作りだつた。意外なトリックだつたけど、袋とぢのまへでもやめられたやうな気がする。解説も、植草甚一の「雨降りミステリ」でも傑作といふ評価だけどね。
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