2013-06-20

スコット・スミス/近藤純夫訳「シンプル・プラン」扶桑社ミステリー(540・used)漸く読みをへた。ほぼ1箇月かかつた。「ぼく=ハンク・ミッチェル」の語りで書かれる犯罪小説。ミステリと呼ぶよりも犯罪小説と呼んだはうが相応しい気がする。犯人の側から書いてゐるので倒叙もの、倒述ものと呼ばれるパターンだ。実に細かく書き込まれてゐる(エピローグを除けば、発端からほぼ3箇月の話で500頁を超える)ので、概ね好評な評価をする人は登場人物が少しづつをかしくなつて行く過程が見事に書き込まれてゐる、と言ふのだが、逆にこれほどの長さが必要だらうか、といふ疑問もある。以前見たDVDの感想を読み返したが、ほぼ同じ感想を持つた。特に終盤繰り返される殺人は非道い。身勝手なだけだ。読み応へもあつたし、丁寧に書かれてはゐるけれども、どうも教科書的な感想を持つてしまふのは性分なのでせう。スティーヴン・キングが絶賛したといふ話だ。DVDはもう一度借りて来て見たいと思つた。

2013-06-17

もう1箇月以上も更新がないのは、厚い本をほぼ同時に読み始めてしまつたからで、一つはスコット・スミスの「シンプル・プラン」(サム・ライミの映画をレンタルで見た記憶があります)扶桑社文庫、本文凡そ580P。もう一つはアンドルー・ワイル「癒す心、治る力」角川文庫、約450P。夫々、半分くらゐは読んでるのだが、普通なら半分くらゐだつて、充分一冊はあるからね。