2011-03-09

鯨統一郎「タイムスリップ森鷗外」講談社文庫(391・used)。「タイムスリップ明治維新」には呆れたなどと書いておきながら、状態のいい本書をBookOffで見つけたので買つてしまつた。こつちのはうが面白い。現実との整合性なんてものは、はなから念頭にはないらしい。これを読むとホントに鷗外つて幾つまで生きてたんだらう、と調べたくなる(60歳で没)。なんてたつて鷗外は19歳で今の東大医学部卒業だから、相当優秀なエリート。現代へやつて来て、携帯、ワープロ、果てはパソコンでホームページ作成なんてことも充分こなせる気がする。一応ミステリなので犯人が登場するが、推理は面白くても真犯人が誰だらうと構はない。作者が楽しんで書いてるのは充分判ります。