2008-12-28

176.ループ

鈴木光司・角川書店(used)
文庫が出回つてないのか見掛けないので単行本で105円だつたから買ふことにした。三部作の最後、解決篇とでも呼べばいいのか。なにがなんだか、……。物語形式のPHP文庫なんかでよくある最新科学情報ダイジェストみたいな感じかな。全体の構想に作者のマッチョな腕力を感じる。あとがきに「物語がどう展開するかなんて、作者であるぼくにもまったくわからなかった」と書いてあるけど、嘘でせう。きつちりストーリーが出来てゐて、そのうへを人物が動いてるとしか思へない。ホントに蛇足ながら、第三章に入つてすぐ、主人公の馨がウェインスロックといふ砂漠の中の廃墟でバイクを降り、廃屋に辿り着いて42時間パソコンを見るといふ展開になるのだが、P200の6行目、バイクのエンジンを切つてないんだよ。このまま42時間戻らない。600ccのXLRはガス欠にならないのだらうか?

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