2008-12-05

169.リング

鈴木光司・角川ホラー文庫(used)
1991年に刊行されたものだといふから、17年まへ。ベストセラーは手が出し難いタチなので、いまさら読んだ。「らせん」も一緒に買つたから、続けて読むつもりだ。VHSかDVDのレンタルで映像のはうを見てゐるが、内容はよく覚えてゐないのだ。凡そ一週間の物語なのである。そのせゐかひどく慌ただしい。第二章まで読んでも怖さが物足りないので、ホラーとしてよりも、ひたすら動きまくる浅川と高山のアクションものとして読んだ。後ろのカバーに「ホラー小説の金字塔」とあるし、解説でも絶賛されてゐるのだが、どこがそんなに凄いのか解らない。重箱の隅を三つ。1.三浦記念館での貞子の特定が簡単すぎないか。次に進むには、ここで判明してないと都合が悪いんだらうけど。2.P249の1行目、長尾医院の看護婦の名前がいきなり「藤村」と出て来る。P246から登場してゐて、そこでは看護婦としか書かれてないのに。このあとで長尾医師が名前を呼ぶことになるから、ここでとつぜん名前が付いたのだらうか。3.P288、といふより第四章、最終章の冒頭、浅川が眼鏡をかけてゐることが漸く解る。近眼なのか、乱視なのかどうかは判断できないが。ここから遡り、浅川が眼鏡使用でないと困ることがあるのだらうか、と読み返すのも一興かと思つたが、億劫なので止めた。序でにP274で高山がベンチプレス120kgだといふ説明が入るのだが、なんで?

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