2006-07-18

山陰路ツアー殺人事件(再読)

中町信・ゲイブンシャ文庫
この前の「阿寒湖殺人事件」を読みながら、似たやうな設定があつた気がして、特に旅行先での夫婦交換はあつた筈だと探したら、これだつた。どんな話だつたか忘れてたので読み返した。さうさう地震で旅館が崩れて、4階の部屋が3階に落ちてしまふのだ。誰がどの部屋にゐたのか、発見された部屋と実際にゐた部屋は同じか?といふ謎が二転三転し、そこに夫婦交換の謎、誰と誰か?が加はる。殺人の動機はなにか?殺されたり、陵辱されて自殺した、過去の事件の復讐。復讐が一番納得し易いといふことでせう。とは言へ、昔、祭りの日の雑踏の中で足を踏まれて(オレのこと)、例へばそれを根に持つて相手を捜し出して復讐する、なんて話があつたら、動機が弱い、なんて批評をされるだらう、恐らく……。再読を数に入れるか迷つたけれども、読み終へたものは数に入れることにした。だから読み終はつてない「フランドルへの道」は番号から外した。

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