2011-07-09

鮎川哲也「黒いトランク」光文社文庫。「黒いトランク」の初刊版。作品としては同じものなので再読扱ひ。ゆつくり時間が取れるやうになつたら読み比べてみよう、と漠然と思つてゐたが、それツて一体いつ来るのか、そのまへに死んでしまふぞ、で読み始め、角川文庫版の記憶は曖昧なのに、なんとなく違ふ印象。鬼貫が登場する「古き愛の唄」に入るまへに一旦読むのを中止して、角川版を読んでみたら、ずゐぶん違ふ。ただ、汐留駅についての記述は角川版でも読んだ気がするのだが。手元にある角川版には、ない。これは再購入したものだから仮に角川版に複数の版があれば、さういふこともある。内容については、創元の決定版を読んでからにしよう。

0 件のコメント: