2008-05-19

139.愛と悔恨のカーニバル

打海文三・徳間書店(used)
アーバン・リサーチもの全5作品の最終作で、このまへに読んだ「されど修羅ゆく君は」の姫子が6年後の19歳で主人公になつてゐる。「時には懺悔を」の佐竹、中野聡子、鈴木ウネ子、寺西も登場する。どうもオレはこの人物たちがお気に入りらしい。今回の事件は猟奇的な殺人で、ややグロテスクに感じるところもある。むぎぶえと翼の姉弟の謎めいた部分を翼自身が分析し解説してしまふのは不満だ。本人の理解を超えた力や衝動に突き動かされて、なら受け入れられる。いづれにしても、続けて読んだ2作は、正直言つて物足りない。

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