2008-05-02

135.述語集Ⅱ

中村雄二郎・岩波新書
200頁ちよつとの新書なのに1箇月以上も掛かつてしまつたのは、書いてあることがなかなか頭に入らなかつたせゐで、これが小説やエッセイの類ひなら文章の1つや2つ読み飛ばしてもあとで帳尻が合ふけれども、さうは問屋が卸さなかつた。それは取り上げられた述語の違ひもある。「Ⅰ」(因みに1993.10.03に読了)のはうが興味もあり耳にして気になつてゐた言葉──具体的には「アイデンティティ」「遊び」「差異」「ダブル・バインド」「通過儀礼」「トポス」「パラダイム」など──が多くて、もつとすんなり読めた気がする。とは言へ、やはり新書は物足りないものがある。内容がもつと気楽なものならよいのだが。それでも「老い」「グノーシス主義」「ヒトゲノム」「複雑系」などの項目は面白かつた。

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