2007-07-30

80.ガイアの科学 地球生命圏

J.E.ラブロック/スワミ・ブレム・プラブッタ訳・工作舎
ガイアとは生きてゐる地球、生命体としての地球──さういふ意味だと漠然と思つてゐたが、P36に「地球の生命圏、大気圏、海洋、そして土壌を含んだひとつの複合体」と定義されてゐるし、ガイア仮説とは、地球、大気、海洋の物理的化学的条件がかつても今も生命自体の原則によつて積極的に生命に相応しい快適なものに保たれてゐる、とする仮説だと巻末の用語定義にある。つまり、生命と惑星(この地球)の条件は別々に進化したわけではなく、生命の存在と大きく関はつてゐると言ふ。地球に生命がなければ、この惑星は火星や金星になつてゐた、とも。大気汚染などにも触れてをり、オゾンの破壊──減少についてはかなり楽観的だ。化学の説明が覚えられなくて、意味がよく解らないところもあつたが、概ねそんなところだ。予想してゐたほど難しくはなかつた。シェルドレイクの「生命のニューサイエンス」のはうが、よつぽど厄介だつた。

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