2007-07-22

79.国家の品格

藤原正彦・新潮新書(used)
「バカの壁」ほどではないが、読まなくても一向に差し支へない。現在、世界が陥つてゐる精神面での荒廃は、論理性や合理性の尊重・偏重が原因であり、修復するには先づ「武士道精神」を復活させるべきだ、といふ意味のことが書いてある。論理だけでなく、情緒と形を重んじろ、その尤も端的なものが武士道精神である、と。しかし、この武士道は新渡戸稲造の武士道解釈に基づいてゐるさうだ。武士道は素晴らしいものであり、なにしろ武士は貧しかつたが、農民(町民だつたかな?)から尊敬されてゐたのだ、と書かれてゐたのがどこだつたか、探したけど見つからないのだが、後半に入つて読むのにかなり違和感があつた。よつぽど暇だつたら、読んでみるのもいいかも知れない。

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