2012-12-12

黒川博行「海の稜線」創元推理文庫(505)だいぶまへにbookoffで105円で見掛けたことがあつた。その頃はまだ黒川博行の初心者だつたから、海難事故云々やブンと総長といふコンビ名も厳ついし敬遠した記憶がある。続けて警察小説を読んで来て、このブンと総長のシリーズをどうしても読んで置きたいと思ひamazonで購入。高速道路での自動車爆発事故から始まる。身元不明の被害者を探すうちに一つの海難事故との関連が浮かび上がる。それが偽装の海難事故ではないかといふ疑惑から事件が解明されて行く。相変はらず黒川博行は誰も余り取り上げない分野(今回は海運業界)を舞台にして手際よく本格ミステリに仕上げてくれる。どれを読んでも外れがない。オレは大阪府警シリーズが好きだけど。この後でブンは総長の娘と結婚するのだが、そつち(「ドアの向こうに」)を先に読んでしまつた。

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