2009-09-20

なにごとにつけ、反対意見には耳を貸すようにしたいものだ。タバコはホントに有害なのか。それで以前「タバコ有害論に意義あり!」といふ本を読んだわけだが、今回は「スポーツは体にわるい」加藤邦彦・光文社カッパサイエンス(219・used)。ワイルドワンズの加瀬邦彦と一字違ひ!副題に「酸素毒とストレスの生物学」とあつて、まあ、要するに運動すると活性酸素が体内に多量に発生する──それにはビタミンC とE、βカロチンがいいさうだ──し、運動はストレスのもとである、といふことだ。成人病予防に運動療法なんてナンセンスだ、と。スポーツ選手は寿命が短いといふ例を出す。しかし、スポーツをするのと運動選手になるのとは同じぢやない。短いと言つたつて5〜6年の話だ。適度な運動といふ曖昧な、個体差のある話を寿命といふ基準で推し量るのが適当だと言へるのかどうか。目が覚めるほど新鮮な、コペルニクス的展開はなかつたが、一つだけ、人間の体内時計は25時間周期のリズムになつてゐる(P230)といふのは初耳だつた。かつての地球は自転にそれだけ時間が掛かつたからださうだ。

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