2013-03-25

柿崎正澄「HIDE OUT」小学館(528・used)久し振りにBookOffで、読めさうな本、なんかねえかなあ、と思つてたら、目について立ち読みしたら面白さうだつた。ホラー漫画と呼ぶんだらうか。「南海の楽園」(裏表紙にさう書いてある)での出来事で、実は主人公とその妻にはそれまでの事情があり、それが主に語りの中心になつてゐる時間の流れに時折差し挟まれる。子どもを事故で亡くした小説家とその妻といふ設定。旅行で立ち寄つた島で起こる不思議な出来事。「二舎六房の七人」といふ安部譲二原作の漫画を書いた人で、息子が読んでたか、どこかの病院の待合室に置いてあつたかで、絵を見たやうな気がしてゐた。Hide Outを辞書で調べたら「(犯罪人などの)潜伏場所」といふ意味で、ま、さういふ内容。戦争の生き残りらしき親子(?)に囚はれて、……。絵は丁寧だし細かいところまで書き込んである。読み終へて、人物設定や展開にちよつと類型的なものを感じたが、兎に角、一気に読めた。停滞期を脱出できればなあ。

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