2012-06-13

田中正明「パール判事の日本無罪論」小学館文庫(455)東京裁判(極東国際軍事裁判)でただ一人、被告全員無罪の判決を出したインドのパール判事に関するもの。P223〜224にかけて、原爆投下やソ連の侵攻も日本の侵略戦争を終熄させるためのものであり、悪いのは日本の軍国主義である、と考へる日本人が多くゐることに対して筆者は嘆いてゐるが、オレの中学高校時代にはオレを含めて概ねまはりの誰もがさう考へてゐただらう。いまは違ふ。が、いまでもさう考へてゐる人たちは多いのかもしれない。実は日本は悪質な手段で戦争を仕掛けられ、恰も真珠湾を奇襲攻撃したかのやうに情報操作され、敗戦後も「真相箱」といふ洗脳まがひの報道や、この東京裁判により、多くの捩ぢ曲げられた歴史を信じ込まされてきたのだ。A級戦犯とはなにか。靖国参拝がなぜ悪いのか。そもそも東京裁判とはなんだつたのか。自分で手に入る資料や書物を読み、考へて答へなくてはならない、日本人として。恐らくいまでも、オレがこれまで知り得た戦争までの経緯や戦後の策略などは学校では教へてゐないだらう。東京裁判と真相箱は貴重な歴史の手掛かりだ。所詮日本人は黄色い猿だと思つてゐる白人は多いのだらう。日本人にしてからが、同じアジア諸国の人たち、例へばフィリピンやインドネシアの人たちよりも日本人のはうが上だと思つてゐるフシがある。情けないことに、オレにはまつたくないとは言ひきれない。

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