2011-09-18

鮎川哲也「早春に死す」光文社文庫(407・used)。黒いトランクの別ヴァージョンを続けて読み返して以来、トリックの扱ひが矢鱈と気になる。ここにあるのは、どれもトリックが目立つて余り感心しなかつた。「急行出雲」なぜ容疑者を目撃者に合はせないのだらう。声が違ふんぢやないの? 「下りはつかり」セーターのトリックは無理があるのでは? 裏返したら、肩の編目とかが拡大すればわかつてしまふのではないか。ラグランショルダーですか? 4時間の空白が出来るけど、写真を撮つた奥さんが一緒だつた筈だから、どこで釣をしてゐたか、などを聞いたらアリバイが成立しないんぢやないの?

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