2010-11-24

唐沢なをき「漫画家超残酷物語」小学館(334・used)読む。面白いところもある。けど、いつでも読み返せるやうに手元に置きたいといふほどではない。最後に触れてゐるが、「漫画家残酷物語」といふのが永島慎二に既にある。読んだやうな気もするが自信がない。永島慎二は好きな漫画家だつた。描く絵が好きな漫画家だつた。フーテンとか、さうだ、柔道一直線だ。いまもむかしも、あんまりメジャーでない人が好きだから、ほかには石川球太(狼王ロボ)とか、園田光慶(怪獣王子)とか真崎守とか。あと平仮名の苗字の人で、園田光慶みたいな絵を描く人がゐたんだけど、名前が出て来ない。──話が逸れたが、唐沢なをきの絵も好きなタイプの絵だ。ちよつと古い、むかし風の線とか、コマとかがある。意図的なのかな。中身は昭和の初めの私小説のやうな印象。私漫画ではないただらうが、印象が葛西善蔵とか破滅型の私小説みたいに暗い。のにギャグ漫画。滅茶苦茶な人物名と強引な展開。第1話を読んで、その続きで一冊になつてる思ひ込んで買つたのだが、違つた。それがちよつと残念。

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