2008-10-31

161.てとろどときしん

黒川博行・講談社文庫(used)
サントリー・ミステリー大賞を受賞してデビューしたばかりの頃の短篇だといふ。大阪弁の会話の面白さは二の次だと言つてもいい。構成がよく出来てゐて、不自然さを感じた箇所がなかつた。大阪弁がイヤでなければお薦め本。一つだけ。これはホントに個人的な理由であつて、この本の面白さとは一切関係ない。「指輪が言つた」の動機の部分。殺したいと思ふ、それは尤もな動機なのだが、子どもが絡むのは辛いので、題材として扱つてほしくなかつた。

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