2008-10-13

159.最後の密室

土屋隆夫・廣済堂文庫(used)
6篇入つた自選短篇集。解説もなく巻末エッセイとして「私論・推理小説とはなにか」がある。それぞれが、いつ頃か書かれたものかは記載がないので不明。「死の接点」が一番面白かつた。テンポも速く、人物も生き生きしてゐる。よく考へると、実に重苦しい題材を扱つてゐるのだが。「心の影」、「最後の密室」の2篇はいかにも年代物に思へた。探偵小説と呼ばれてゐた頃のものではないか。

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