2008-09-15

153.154.自虐の詩(上・下)

業田良家・竹書房文庫(used)
ほぼ一箇月、まともに一冊読み通すことができなかつた。PHP文庫から出てゐる相対性理論や量子論のダイジェスト解説本を読み直したり、幾つかの小説を拾ひ読みしたりしてゐた。これは二箇月まへに渋川のBookOffで奇麗な状態であつたのを見つけてほしくなつた。買つて直ぐに上巻を1/3くらゐ読んだところで、ひよつとするとこれは集中的に読まないとホントの面白さが解らないぞ、と直感した。休みのまへの晩から読み出し、一気に読んだ。下巻になつて熊本さんが登場するところから、更に面白くなる。森田幸江の過去が、葉山イサオとの馴れ初めと絡んで語られる。ストーリーマンガだよ。なのに、4コマ。なのにストーリーが展開して、感動的な結末。人生を感じる。絵もときどきシュールで、よい。画面の白さが、よい。もつと語りたいけれども、知ればそれだけ感動が薄くなるやうな気がする。ミステリーの結末みたいなものだ。

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