2008-03-15

112.トマソンの罠

とり・みき・文藝春秋(used)
いしかはじゆんの「漫画の時間」でも取り上げられてた人だけど、名前のみ見たことがあり実際に読んだことはなかつた。四コマの人かと漠然と思つてたら、つげ義春みたいなんだね。8篇収録されてゐるが、表題の「トマソンの罠」は都筑道夫の「夜のオルフェウス」を思はせる。wikiでいま調べたらつげ義春や水木しげる、白土三平とは縁がないみたいだが、建物とかアップになつた人物の書き方から、ちよつとそんなことを想像したのだ。「エリート」も面白かつた。「コインランドリー」は似たやうな設定のものを別の人で呼んだやうに思ふ。或は小説だつたか、テレビ番組の世にも不思議な辺りか。「雪の宿」が一番つげ的展開かな。「帰郷」は上手いと思つた。ありがちな筋書きだけど書き方がいい。すごく短いところもいい。

0 件のコメント: