2008-07-20

151.ぼくが愛したゴウスト

打海文三・中央公論新社(used)
11歳の「ぼく」がコンサートの帰りに駅のホームで事故に出くはす。それからをかしなことになつて、心を持たず、尻尾のある、イオウのにをひの体臭を持つ人間の住む世界に移動してしまつた、のか、パラレル・ワールドの話なのか、或は量子論的な幻影なのかといふ、設定が不思議でなかなか面白く読んだ。一つだけ。一枝あぐりはなぜ田之上翔太を逃がさうとしたのか、そのあたりは説明がないので、強引ではないか、といふ気もした。

0 件のコメント: