2016-03-18

643.バ・イ・ク

柳家小三治・講談社文庫。読んだらどうせ乗りたくなつちやふから、と後回しにしてたんだけど、ほかに読みたいものがなく(本はある、たくさん。死ぬまでに読み切れるのか、つていふくらゐにある、ほしい本つていふのはあるんだ、いま読めなくても)、手に取つたらやめられない。前半のツーリングの部分よりも先に後半、バイクが寄席にやってきた!から読み始めた。そしたら腹が痛くなるほど可笑しい。笑つた、笑つた。バイクに乗り始めのところは大爆笑。それから前半に戻つて、けふ読了。うーん、バイク乗りたい、バイクほしい。

2016-03-04

続・一日一生

酒井雄哉・朝日新書(×2)。続けてもう一度読みました。

2016-02-23

642.続・一日一生

酒井放哉・朝日新書。けふ買つて一気に読んだ。アピタの本屋に行つたら置いてなくて、WonderGooで見つけた。ほんとに普通のことしか言つてないんだけど、滲みる。大阿闍梨の言葉だから、といふのも勿論あるけど。まへの「一日一生」は2009年の1月から、2010年、2011年、2012年、2015年の1月に合計5回読んでゐる。これも繰り返し読むことになるだらう。

2016-02-15

641.夜の床屋

沢村浩輔・創元推理文庫(used)。これは面白い。偶然見つけたのだが、あの、東川篤哉を思ひ出した。短篇集なのに全体が一つの謎を作つてゐるといふ面白い仕掛け。仕掛けの出来上がりは兎も角、楽しめた。

2016-02-06

640.隠蔽捜査

今野敏・新潮文庫(used)。警察小説が好きで、この本の名前と作者名は知つてゐた。いつか機会があれば読みたいと思つてゐたところ、朝倉のブックオフで見つけた。確かテレビドラマになつてゐて、番組そのものは見たことがないけれども新聞のテレビ欄で見た覚えがある。警察庁のキャリアの話。主人公の竜崎はなんとも変はつた男だ。周りにゐたら、ちよつと傍迷惑だらう。読み易いのだが、なんだかスカスカな印象がある。警察官による連続殺人事件の発表をまへにして伊丹のマンションでの竜崎とのやりとりも、緊迫した場面なのは伝はるが、なにか物足りない。続篇が幾つか書かれてゐるのて、また見つけたら買ふかもしれないなあ。

2016-02-02

639.一夢庵風流記

隆慶一郎・新潮文庫(used)。こんなに読み始めるのに時間が掛かるとは思はなかつた。去年の4月に購入し、最初の50頁くらゐで頓挫。名前が読めない、覚えられない。誰が誰か判らない、人物の関はりが判然としない、年齢が判らない、など、先へ進まない。なので暫く目に付かない処に仕舞つてゐた。幾つか読みかけの本(フランドルの冬だのマルーシの巨像だの、後藤明生の雨月物語だの、グレアム・グリーンの見えない日本の紳士たちといふ短篇集だの、いしかわじゅん漫画ノート、ムーンライダーズ・ブックだの)を引つ張り出したが読み続ける気力といふか、かう気持ちが入つて行かない、気が散つてる感じで無理。そこでただ活字を追ふ、意味なんか判らなくてもいいから、といふつもりで、なるべく厚い本がいいので、これを読み始めた。そしたら、今度はどんどん、ずんずん読めた。理解しよう、とか、判らう、といふやうな助平根性があると本は読めないんだなあ、と改めて勉強しました。
漫画でも花の慶次といふ名前で知られてゐるやうで、生憎そつちは読んだことがないけれども、ずゐぶん若く書いてあるのはネット上でその絵を見たことがあるからだが、調べた限りでは前田慶次郎利益は1532年又は1533年から1541年の生まれとなつてゐて、これは没年がはつきりしないのでなんとも言へないが、慶長17(1612)年に73歳で没したといふ説を一応基準にすると、昔のことだから数へ年なのだらうから72歳だつたとして、1540年の生まれになる。それでこの小説の主な舞台となる年代はと言ふと、P18の天正15(1587)年8月の養父前田利久の死を始まりと考へれば、このとき前田慶次郎は37歳。漫画とはだいぶイメージが変る。読んでると前田利家はもつとずつと年上みたいに感じるが1538年の生まれらしいから2歳年上でしかない。前田まつは1547生まれで慶次郎より7歳下になる。
いづれにしても、下の我孫子武丸の処で書いたけど、かういふ些細なこと、何時に警察に通報したか、とか、季節はいつなのか、とか、主人公は何歳なのか、といふ単純で簡単なことを曖昧にしてゐる小説は好ましくないんだよなあ、意図的に知らせず話を進める意味がないでせう、読んでるうちにだんだんいろんなことが判つて来るといふ面白さもあるけどさあ。
それと時代小説つて、どうしてかう講談みたいに見て来たやうなことを平気で書けるのかねえ。史実として残つてゐるものもあるだらうけど、それにしたつて誰が誰とがいつどんな会話をしたかまで具体的なことは残つてないでせうに。それが時代小説の醍醐味なんでせうが。

2016-01-18

638.8の殺人

我孫子武丸・講談社文庫(used)。いしかわじゅん繫がりで読んでみるかなあ、と思つて朝倉のBookOffで探したら、ちやうどデビュー作のこの本が108円で見つかつたので買つて読んだ。一気に読めた。どこが「いしかわじゅん繫がり」かといふと、なにかの記事で我孫子氏がいしかわじゅんのファンを公言してゐるといふのを読んだからだ。名前を知つてゐたのは、確か島田荘司が数人の本格推理小説の書き手を推してゐて、綾辻行人とか歌野晶午とか法月綸太郎とか有栖川有栖とか(「とか」連発!)、その中の1人としてだつた(講談社のメフィスト賞の受賞者とごつちやになつてるかもれしない。)。全員の作品は読んでないくせに、こんなことを言ふのは不遜だけど、正直いま一つだつたのはトリックが勝ちすぎてゐて、小説としての面白さが足りない気がした。その辺はこの本の解説で島田荘司が書いてるけど同感ですね。島田荘司の話をすると長くなるやうな気がするので端折る。で、読んでみて面白かつた。かういふのは好きだね。話の始めからトリック優先な犯罪と犯人が断つてるし、クスクス笑へるとこもあつた。折原一の「七つの棺」みたいな感じかな。
一つだけ、最初の犯行(と言つても殺人事件は二つしか起こらない)でP48、弟の慎二が兄の速水恭三警部補との会話の中でかう言ふ「時間は二時間も余裕があったわけだしね」と。事件が起こつて発見され警察に通報されるまで二時間あつた、と言ふのだが、それまでの頁に事件が起こつた午前一時以降、いつ発見されて何時に警察に通報したのか記述がない。読み返したけど、見つからない。だからどう、といふ問題でもないんだけど、こつちは、え?なんで二時間つて判るんだ?と思つた。P71になつて被害者の母親、蜂須賀民子の口から「三時に起こされるまでぐっすりと眠って」いたといふ箇所を読んで漸く読者はそれを知ることになる、といふのは、オレはイヤだね。

2016-01-16

637.東京で会おう

いしかわじゅん・角川文庫(used)。漸く読むことができた本だ。漸く、つたつて、どうしても読みたいと思へば探して手に入らないほどではないだらうから(絶版になつてゐるとか、例へば後藤明生だつて、それなりのお金を使へば買へないワケではない、といふ意味で)、ちと大袈裟だつた。「ロンドンで会おう」と同じく北方謙三をモデルにしたと言はれる南畑剛三が主人公の、まあ、ハードボイルド、或はドタバタ・ナンセンス、少しばかりエログロで痛快な連作短篇集だ。題名の「〜で会おう」つてのは、なにかの洒落、パロディなのかもしれないが、いまのところ不明。

2016-01-09

吉祥寺探偵局

いしかわじゅん・角川文庫(×2)。正月早々、かういふ只管笑へる小説の再読は、これでいいのか、と思はせるけど、これでいいのだよ。ホントに笑つた。角川で手に入る「東京で会おう」も中古で見つけて注文し、けふ届いた。「ロンドンで会おう」つていふバカバカしくて笑へるハードボイルドを先に読んでるので、いまからワクワクしてる。序でに「漫画の時間」つていふ、とつてもためになる漫画の本を氏は書いてゐて、ときどき拾ひ読みしてるのだが、その続篇「漫画ノート」も注文してしまつたが、それも一緒に届いてゐた、楽しみだ。

2015-12-28

636.前立腺ガン 最善医療のすすめ

藤野邦夫・実業之日本社。全325頁中、該当する箇所、我が身に照らして参考になる部分はおしまひのほんの40頁足らず、これで税別1,500円は高いか安いか。少なくともこの先で待つてゐることを知ることはできたのだから、良しとしよう。根治治療が可能なケースを読み続けるのは半ば苦痛でもあつたから、Amazonから届いて読み始めたのは今月の7日で読みをへるのに20日も要したのは仕事が立て込んでゐただけではない。更にもう一冊、具体的な治療法を医師の立場から書いた本も購入したが、こちらも全190頁中、該当する箇所は20頁に充たない。拾ひ読みして心臓が痛くなるやうな記述を見て気が重くなり読み始める気になれない。ちよつと気晴らしをして、ちやんと向き合へるまで待たう。
因みに筆者は医師ではない。

2015-12-23

635.もひとつ・ま・く・ら

柳家小三治・講談社文庫。いやあ、また笑つてしまつた。アハハ〜クスクスまで。仕事でイヤなことがあつても、寝るときに枕元で読んでクスクスやつてるうちにそんなことは忘れて眠れるくらゐ面白い本でした。Amazonのレビューにもあつたけど、「笑子の墓」これはいい話ですね。挙げたら、これもこれもとなつてしまふけど、おしまひのはうの「バソコンはバカだ!!」にかういふところがありました。
パソコンはどうバカなのか。
「パソコンはね、言われたことしかわからない。」「われわれ人間はね、一を知って十を知る。」「パソコンは一を知ったら一しか知らない。言われたことしかわからない。」「あたしよりすぐれているとこはたった一つ。一度覚えたら忘れないってこと。」「つまりパソコンは知恵はないの。」「いくら物覚えがよくても知恵のない人はバカってんですよ。」
その通りですね。ここまで打ち込むあひだにどれだけ変換に梃子摺つたか。どうしてさういふ変換するかなあ、つて。候補の最初にこれが出るかい?の連続。でもまあ、これで打たないと記事が書けないんだから仕方がない。
因みに解説は小沢昭一でした。
※ 蛇足ながら、小三治師匠の喋りのおしまひのところに、よく対談なんかにある(笑)と書いてあるけど、(爆笑・拍手)といふのもあるので、どうもこれは客席の笑ひのやうです、紛らはしいんですが。

2015-11-29

634.ま・く・ら

柳家小三治・講談社文庫。腹が痛くなる程笑つた。小三治師匠が見たい、聞きたい。たまたまAmazonのレビューを見たら、殆ど★五つか四つなんだけど、1人だけ★二つといふ評価の人がゐて、文字にすると面白くない、といふんだけど、いやあ、ちやんと伝はりますよ。それは実際に見たはうが更に面白いだらうとは思ふけどね。続篇のはうがもつと面白い、つていふ人もゐて、それなら是非とも続篇を読みたいものだと思つたくらゐです。

633.医学常識はウソだらけ

三石巌(祥伝社黄金文庫)。分子生物学が明かす「生命の法則」といふサブ・タイトルがあります。岡本裕といふ医師の本に続けて、また現代の医療に批判的な立場の人が書いたものを読んだのだが、この本はなにが言ひたいのかよくわからなかつた。立場がよくわからない。まあ、一般向けに、オレみたいな人間にも理解し易くするために砕いて書いたものなんでせうが、そのせゐかなあ。もともと物理学者で「還暦を機に医学に造詣を深め、分子生物学に基づいた分子栄養学を創設」(カバー裏袖の人物紹介による)した人で、95歳で亡くなつてゐる。
こつちが似たやうな見方、考へ方をネットや別の本で頭に入れてゐたせゐもあるだらう、高血圧は塩分の摂り過ぎが原因ぢやない、とか、卵はコレステロールの元なんてウソだ、とか。タイトル通り、あれもウソこれもウソ、あれもダメこれもダメの連発で、痛快と言へば痛快なんだけど、細かいところをほじくると、人間の意志とか、向上心といふか、努力なんてものは無駄で余計なことだと、ジョギングやゴルフやダンベル体操なんて活性酸素を大量に発生させるだけだし、ジョギングなんてそれで死んだ人が何人もゐる、と言ひたい放題。でも自分でやつてるスキーはいいんだとさ。なんだそれ、でせう。
それで、肝心な、かうすればいい、といふ点が曖昧。「薬と違つて副作用の心配がない」「活性酸素を除去する物質を」「スカベンジャーと呼」ぶさうなのだが、これがビタミン類を始めとして数千種類あると言ふクセに具体的にこの数千のスカベンジャーの一覧なり、説明は書いてないんだよね。P67に「スカベンジャーとなる食品」といふ表はある。ほかにも「主なビタミンのはたらきと性質」といふ表もある。でもこんな表はどうでもいいので、三石理論(さういふ画期的な理論があるらしい)の根幹となるビタミンとタンパク質とスカベンジャーといふ三種の神器の「スカベンジャー」がまつたくわからない、謎のまま終る。その辺、読み落としてるかもしれないから、もう一度読みますけどね。P280、一番最後で「本書で紹介されている栄養補完食品についてのお問い合わせは、左記に」とあつて、会社名とホームページのアドレスが書いてある。早速、スカベンジャーとはなにかを知るべくHPを覗いてみると、三石理論に基づいた「ヒト・フード」と称する健康食品の販売会社でした。アンドルー・ワイルもさうだし、寺山心一翁もさうだし、セルフケアの野本篤志もさう、岡本裕(e-クリニックといふサイトがあつて、そこでも氏の本で触れてゐる安心できる、信頼できるベース・サプリメントを販売してゐるのだ)もさう、みんな商売なんですね、新興宗教みたいなんですね、だからどれを読んでもどこかで自分に都合のいい結論に持つていく、さういふ印象がある。ちよつと長くなつたけど、もうこんなもんかなあ、かういふ手の本は満腹、ゲップが出さう。(さう言ひつつもアンドルー・ワイルだけは違ふ、と思ひたいんだけど、……。)

2015-11-28

613.〜632.JIN-仁- 1〜20

村上もとか・集英社(used)。たまたま再放送の第一回を見て、面白さうだと思つた。テレビドラマを全部見るのは鬱陶しいので漫画を読むことにしたのだが、全巻揃へるのに手間取つたから二三箇月掛かつたかなあ。やつぱり連載の長い漫画はサイドストーリーが余計だなと感じるものがある。20世紀少年にも、モンスターにもあつたし、古いところではドラゴンボールか。別に目くじら立てるほどのことでもないが。スリの女の子が岡つ引きの親分に陵辱されるところは要らないと思ふ。そもそもかういふシーンが嫌ひで、裸の絵は好きだし、気取つてると思はれると心外なんだけど、人間として許せない行為は見たくないといふだけのことだ。明治維新にかかはるところも、もう少しダイエットしてほしいかな。坂本龍馬に肩入れし過ぎでないかい。白けるね。最後で解せないのは同じ人間が二人存在することになるといふことですね。これを認めたらなんでもありでせう。フィクションだから、漫画だから許されるんですかねえ。こないだhiko8さんにそのことを言つたら多元宇宙といふことでせう、とのこと。章のタイトルにちやんと「その4 二人の仁」つて書いてあるよ、と。確かに。さういふところ読まないんだよね、オレは。漫画の小見出しみたいなものは殆ど読まないので、失礼しました。もう一度読みたいと思ふ作品でした。(「め組の大吾」と「鋼の錬金術師」と古谷実の本を読み返したいんだけど、時間が取れない。)

2015-11-01

612.9割の病気は自分で治せる

岡本裕・中経の文庫(used)。自然治癒力、自己治癒力といふものへの興味から、どうしてもかういふ本を読んでしまふ。自分の病気の先にあるもの、仮に抗がん治療へ移つたとしても、その先には何もない。それ以降の、更に効果的な治療はない。とすれば、自分で治す、完治しないまでも生き抜くためには、治癒力を高めるしかない。なによりも先づストレスを減らして、とすれば定年はよい時期だとも言へる。P178に書いてある、嫌なことはしない(NO)、したいことだけする(WANT)、いい加減に(SOSO)、を大切にしませう、なんてことは勤め人には無理な相談だから。同様の本の中では示唆が多い。アンドルー・ワイルみたいなタレント性は乏しいけど。因みに著者は医師。

2015-10-17

611.追憶の殺意

中町信・創元推理文庫(used)。「自動車教習所殺人事件」の復刊といふべきなのか。中身の検証はしてないが、同じものだと思ふ。「○○の殺意」といふ創元推理文庫での中町作品は凡て、これに統一されてゐる。真犯人を勘違ひしてゐた。そんなに以前に読んだワケでもないのに。「とか」が多いねえ、ホントに。中町信を読み始めて直ぐに気になつて、ブログかホームページで書いた記憶がある。今度、調べてブログのはうで書かう。

2015-10-05

610.真夏の方程式

東野圭吾・文春文庫(used)。「容疑者Xの献身」もさうだつたが、ちよつと無理があるんぢやないか。面白いのは間違ひない。一気に読んでしまふ、やめられない。ただ読み終はつて、痼りのやうに残るのだ。読み手の期待、例へば意外な犯人、予想外の展開に応へようとしてゐないか。もちろんミステリは娯楽なので、読み手を楽しませるのが基本だといふのはわかるけど。なぜ川端成美は玻璃ヶ浦の海を守らうとするのか。おしまひのはうで説明されるが、なるほどね、とは思へなかつた。先づ、荻窪での殺人事件が胡散臭く思へてしまふ。杜撰な捜査ではないですか、結果を考へると。そして塚原の行動。公民館で初対面の成美に会釈してどうするのさ。軽率過ぎる。その晩、緑岩荘で顔をあはせたときなら、わかる。節子と成美はなぜ荻窪で暮らしてゐたのか。それも判然としない。社宅にゐたら、そのはうが自然だと思ふが、事件は起こらない可能性のはうが高い。その説明が書いてあつたかもしれないと思ひ、パラパラとめくつて探したが、みつからない。そしてネタバレになつてしまふかもしれないが、荻窪の事件は正直に警察に出頭しても、裁判では情状酌量の余地があつたんではないか、未成年だし。親にしてみたら、出生の秘密が表に出るとか、隠したいことはあるにしても。更に言ふと、塚原は殺さなければならなかつたのか。助かつたら、どうするつもりだつたのだらう。まあ、些細なことだけど。我慢できなくなつてDVDを借りて来てしまつた。映画の「はう」はどういふ「かたち」になつてゐるんだらう。

2015-09-15

偽りの群像

中町信。「偽りの殺意」光文社文庫所収。中町信のデビュー作だ。惜しくも賞は逃したものの雑誌に掲載された。群馬県の猿ケ京温泉が舞台になつてゐる。のちの「模倣の殺意」(「新人文学賞殺人事件」)でのトリックとは違ふオーソドックスなアリバイ崩し。続けて「急行しろやま」も読んだ。これは鉄道トリックで、いかにも鮎川哲也が好きだつた中町信らしい。こつちは第四回双葉推理賞を受賞した。この本にはもう一篇「愛と死の映像といふ長めの作品も収録されてゐるが、今回は見送り。

2015-08-23

609.鳴るは風鈴

木山捷平・講談社文芸文庫。木山さんは気に入つてゐて、邑楽町の図書館で借りて来たこともある。これにも入つてる「下駄の腰掛」が好きで、それでこれを買つたのだが、いまは講談社の文芸文庫でないと手に入らないかもね。高いんだよね、これ。単行本並みだ。まあ、絶版などを復刻してくれるのは有り難いけど、高い。木山捷平は井伏鱒二の弟子みたいな関係なんでせうかね。似てると思ふ。小説つぽい「コレラ船」、「柚子、「御水取」もいいんだけど、表題にもなつてる「鳴るは風鈴」や「下駄の腰掛」みたいなはうが好きだなあ。井伏さんも「夜ふけと梅の花」とか「岬の風景」「シグレ島叙景」とか「丹下氏邸」がいいなあ。小沼丹もいいんだけど(小沼さんも井伏さんと近いみたいで創元推理文庫の「黒いハンカチ」も面白かつた)、この人の復刻も講談社の文芸文庫なんだよねえ。

2015-08-19

608.ゆで卵の丸かじり

東海林さだお・文春文庫。些細なことに固執してるところは面白いんだけど、最後まで読むのは根気が要る。なんで買つたかと言へば、冒頭の「ラーメンに海苔は必要か」といふ問題に対して、海苔は好きだがラーメンには不要だとの立場から是非読んで置かう、と。苺を潰して食べた話、懐かしいなあ。牛乳と砂糖を入れて、潰して食べたもんだよ、いまの子どもにや判らないだらうなあ。コンビニのおでんの大根はセブンイレブンもサンクスもローソンも直径6cm、厚さ3cmなのださうだ。そして縁の面取りもない、なぜ?これはまだ誰も言つてない気がするが、コンビニのおでんの茹で卵、黄身が異常に大きくないかい?オレはまへから言つてるんだけど、あんまり興味ないんだらうね、茹で卵。茹で卵についての回もあつて、オレの場合は反対に最後に白身のとこだけ食べるやうに心掛けてます。もちろん一口食ひは理想だ。