2018-06-17

743.儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇

ケント・ギルバート・講談社+α新書(吉岡町図書館)。これは面白かつた。新聞の書評欄で見たのではなく、新聞広告か電車の中吊りで見て、読んでみたいと思つてゐた本だ。
日本人は仏教と武士道だとケント氏は言ふが、儒教的な呪縛は日本人にもあると思ふ。「論語」をきちんと読んでない癖に言ふのも気が引けるが、だからどうした、何が言ひたいんだ、と突つ込みたくなる箇所もあるし、概ね詰まらない処世訓だ。それに仏教の先祖を敬ふ気持ちは、氏が儒教の悪い面(いいも悪いもないけど)だと言ふ「孝」を重んじる精神に近いし、武士道、侍精神といふのは非常に特殊で、正に「葉隠」、日本人の本質と言へるかどうか。
兎も角、充分楽しく読めた。ただ、氏は「日本は建国以来、一度も王朝交代が起きていない」と言ふけれども、大和民族である蘇我氏の天皇が、渡来人である藤原氏の天皇に代はつて現在まで続いてゐるワケだから「一度も王朝交代がない」とは言へないでせう。
※ 蘇我氏が大和民族だといふのも反論があるやうで、それはどつちでもいいんだけど、それまで勢力を持つてゐた蘇我氏を滅ぼして藤原氏が代つたワケだから王朝交代と同じでせう。大化の改新だけだと思ふけど。

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